オトダマリ

音・語学関係その他。

Max for Live 再入門 #8 Dub Delay Part II

目的

このセクションでの目的は、グリッチ音を生み出すことなくディレイタイムにLFOをかけること(つまりテープディレイのウォブル効果を実装すること)。
#7で作ったパッチでDelay Timeをぐりぐりいじると、グリッチーな音が出てしまう。
これはこれで非常に味があって絶対に使いどころはある音だが、ここでは、グリッチーにしないやり方も学びましょうねということらしい。
 
ディレイタイムをいじるときにグリッチ音が混ざらないようにするためには、ディレイラインをオーディオレート単位で変更してやれば良いとのこと。
 

作業の概要

新しいパッチに#7で作ったDub Delayをコピペ。

Delay Time用のlive.dialオブジェクトを削除する。

 
Ableton Liveのテンポにシンクしたディレイタイムを送るためのオブジェクト live.menuを作る。
インスペクタでRangeを1n 2n 4n 8n 16nと変更し、名前も分かりやすいようにする。
 
live.menuオブジェクトは音価(note value)をアウトレットから吐き出すが、それじゃあtapin~は正しく認識してくれない。
そこで、live.menuが送る信号をtapuin~に分かる形式へと「翻訳」するオブジェクトを作る。
それがtranslateオブジェクト。
translateオブジェクトには、notevalues, msという二つの引数を追加する。
さて、ここでパッチ作りはいったん別方向に飛ぶ。
LFO部分を作るようだ。
cycle~オブジェクトとlive.numboxオブジェクトを作り、live.numboxのアウトレットLからcycle~のインレットLにつなぐ。
次にgate~オブジェクトを作る。
……以下、説明されるがままにつないでうまくいけばお慰み。言ってることは分かるが心からは納得できないような感じで作業。tapout~にwobble系のモジュールを差す理由がちょっとまだ整理がつかない。あ、でもtapout~がディレイタイムを決定するから、そりゃそうだよな。分かりましたOK!というわけでちゃんちゃん。
 

余談

live.menuオブジェクトで不思議に思ったのは、live.menuの真ん中のアウトレットをtranslateオブジェクトに出力する点。
リファレンスを見ると、
The live menu object can be used to display text associated with incoming numbers and provide a general user interface.
Item numbering sarts from zero (0).
とある。
入力された数字を元にテキストを表示し、汎用的なUIも提供するとのこと。
リファレンスにあるパッチの挙動を見ると、三つのアウトレットは以下のようなものを出力しているらしい。
一番左:menuに含まれるItemのインデックス
真ん中:InspectorのRangeで設定された値
一番右:Paramater Raw Value (0. - 1)……つまり、恐らくindexのn番目が選択されたときに、 (indexのn番目 - 1) / (indexの要素数 - 1) の小数値が吐き出される。